2014年12月12日金曜日

『らくだの涙』

「モンゴルの遊牧民の家族と子育て出来ないらくだを描いた物語」
2003年にドイツ・ミュンヘン映像映画学校の学生であったモンゴルのBYAMBASUREN DAVAAとドイツのLuigi Falorni が卒業制作したドキュメンタリー映画。

ストーリー
青く澄みきった高い空と、どこまでも続くモンゴルの大地。この広大な大自然の中に、ある遊牧民族の家族が暮らしていた。曾祖父ちゃん、曾祖母ちゃんから、 お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、お父さん、お母さん、そして子供たちという愛情たっぷりの四世代の大家族。容赦なく砂嵐が吹きつけるゴビ砂漠で、今も変わら ない伝統的な遊牧生活を続ける彼らにとって、一緒に暮らすひつじ、山羊、らくだたちも大切な家族の一員だ。季節は春を迎え、らくだの群れにもかわいい子ら くだが生まれた。しかし、群れから離れるように生きている一頭のらくだは、難産の末、一家のお父さん、お母さんの助けを借りて白い子らくだを産み落とす。 ところが、赤ん坊らくだは母親からお乳をもらえず、子育てを拒否されてしまう。このままでは子らくだは死んでしまう。一家は何とか母らくだが子らくだにお 乳を与えるように仕向けるが、母らくだは顔をそむけるばかりか、子らくだに噛み付く始末。仕方なく、母らくだの乳から搾ったミルクを、哺乳瓶に詰めて赤ん 坊らくだに授ける家族でしたが、どうにか知恵を絞って、いつの間にかすさんでしまった母らくだの心を癒すため、県庁の街から音楽家を連れてくることにす る。そのメッセンジャーを務めるのは、小さなふたりの息子たち。街にやってきた幼い兄弟は、テレビやゲームなど、都会生活の見るものすべてがものめずらし く、興味深いものだったが、しっかりもののお兄ちゃん、そして笑顔がかわいい弟は、何とか一家の言いつけを守って、音楽家を呼び寄せることができた。家族 全員が見守る中、遠い街からはるばるやってきた音楽家は、持参した馬頭琴で甘く優しいメロディを奏でる。心を癒す優しいメロディにあわせて、一家のお母さ んが美しい歌声で歌いだした。すると不思議なことに、母らくだはぽろぽろと大粒の涙を流し始めた。
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